僕の好きな吉竹弘樹さんの作品。吉竹弘樹さんが藝大に進学、絵画を始めるきっかけになった作家に対する畏敬を表現したそうな。 (吉武弘樹さんからのメール) 畏敬の画家は、やはり絵を始めるきっかけを作ってくれたダリです。あのぬけるような空間を見たときに、とてつもない衝撃を受けました。その後絵を勉強していくうちに、フェルメールの光の使い方やボナールの色の響き合いにも畏敬の念を抱くようになりました。 フィーチャータイム弘樹吉武 サルビアは暑さにも強く、咲き終わったお花(花がら)を摘み、お手入れを少ししてあげることで次々とお花を咲かせます。 和名:ヒゴロモソウ 属性:シソ科アキギリ属 花言葉:燃ゆる思い・家族愛・貞節・知恵・エネルギー そろそろ、花柄の摘みごろ IMG_4254 中心に水があり、次に森があり、そして空気があり、絵を観賞する私たちへと広がっていくような世界を描きました(作者:吉武弘樹) IMG_5700 (湖 油彩6F:吉武弘樹氏の右下) 私が絵を始めるきっかけとなった作家にたいする畏敬を表現しました(作者:吉武弘樹) IMG_5700 (吉武弘樹氏の右上:油彩6P) 物として目に見える風景やドアを描くのでなく、そこから感じる「時」を描きました。ドアは時間を覗くためにあけた扉です(作者:吉武弘樹) IMG_5695 (どこへでも アクリル50P) アルパカ(=私)を通して見た自然を感覚的に描くだけでなく、アルパカと自然が一体となった作品を通して自分を「虚」にし、そこでとらえた世界を表現しました(作者:吉武弘樹) IMG_5705 (アルパカ Alpaca油彩 30P) 日本固有の文化や歴史の上に現在を生きる私たちがおり、さらに未来は続いていくという「永続性」を描いています。(作者:吉武弘樹) IMG_5694 (The world is my play ground ミクストメディア 120F)

期待して上野、東京都美術館に行った。F20号ぐらいの大きさで拍子抜けした。「バベルの塔」に向かって正面右の角度がないところからじっくり観賞した。

約25分観た。堪能した。ブリューゲルの作品も現存、40点ぐらいと少ない。10年ほど前に、これも小さな作品だが「雪中の狩人」を観て狩の好きな画家の眼差しから物語を感じた。この作品は岡鹿之助の「冬の発電所」と同時に観たと僕の頭ののなかで大きな記憶違いをしているのか関連つけられている。大好きな作品だ。ほぼ同じ時代、雪村がいる。

時間があれば3回目に。相当人気のある企画だ。

 

ブリューゲル

 

蒼天の画家は健在なり。画業60余年。23歳で春陽会で岡鹿之助に評価され、パリ留学時代はフランス国立高等美術学校でモーリス・ブリアンション教室でセザンヌに傾斜、その後中川一政と永年の交友をはたす。

それぞれタイプの違う3人の偉大な画家の感化のもとで、その資質を伸ばし、今日の入江観の絵画が生まれたと(美術評論家:平塚市美術館館長代理)の土方明司氏の評がいちばん的を得た表現。

 

 

 

入江観

 

 

入江観展が10年ぶりに銀座日動画廊で開催されている。日動画廊は今年90周年、入江観展も前回の日動画廊80周年から10年ぶりに開催された。初日、オープニング・パーティーは政界・経済界、入江観先生のパリ留学時代から兄貴分の野見山暁治(画家、文化勲章受賞、97歳)先生も参加され盛大だった。

 

日動画廊90

 

 

十分見応えのある展覧会。モデルを描いた作品は堪能した。日本で観られる機会は無いと思う。

上野:シャセリオー展

 

ティツィアーノとベェネツィア派展を再度観に行った。「フローラ」 枢密卿の高級娼婦「ダナエ」を神話の中に。それぞれの時代の前段を聞かない限り、深い感慨にならないのだが、前回、購入した図録を読んで再度観ると、時の権力者を引きつける絶対的な魅力がテェツィアーノにはある。今回、「教皇パウルス3世の肖像」にも釘つけになった。今年一番の収穫。ミケランジェロの嫉妬が聞こえる。

画家の王様の由縁。

IMG_4696

20世紀イタリアを代表する画家。静物と風景を描いた。74年の生涯を独身で、妹達、両親と生まれ故郷のボローニャで過ごした。長身で、故郷を離れたのは人生で一回だけ。F5位の本当に小さな作品「風景」(エリス・フェリ・コレクション所蔵)が大好きにな作品。入江観さんから「宇都宮さん、是非観とくべき画家」と紹介されなければ、生涯出会なかった画家。日本では去年、17年ぶり三度目の展覧会だったが次回、いつ開催されるか分からないが、来たら是非みたい画家。

洲崎海岸

吉武弘樹さんから年賀を頂いた。彼の描くアルパカでなく、干支の鶏だった。昨年はルソーの絵画を見にロンドンとNYに行かれたそうだ。

僕が彼の絵画を初めて知ったのは日動画廊。51回の昭和会の賞を取った「未来の計画」。アルパカ、都市、ヘリコプターが象を運ぶ絵画、いっぺんに大好きになった。ルソーを連想した。彼はメールで「私は作品の中でよく緑色を使うのですが、ルソーの絵の、特に暗い緑色の使い方は効果的でとても勉強になります。また、ルソー独特のデフォルメされた描き方や空間的で非現実的な世界観も興味深くみています。

フェルメールは本当に光の扱い方がきれいで、作品を構成している赤・青・黄色の原色の使い方が何度観ても感動してしまいます」

フェルメール、ルソー僕が好きな画家が共通項なのだから吉武弘樹さんの作品が好きなのも道理。深く、大きく成長して欲しい。

吉武弘樹

吉武弘樹 年賀

金山平三(かなやまへいぞう)1883年(明治16年)ー1964年(昭和39年)芸大西洋画科を首席で卒業。若くして評価をされ、「雪の金山」と謳われるなど雪景の表現には高い評価を受けた。1935年の帝展騒動の混乱を機に画壇から離れた。1947年山形の大石田に拠点を移し、世俗評価を絶ち、ひとり画業に邁進した。それも東北の雪景色も全て現場主義で郊外にキャンパスを立て、描いた。その時のダンディーな金山平三の写真が笠間日動画廊にある。 25年後、66歳で画業50周年を開き、金山平三は生きていたのかとその健在ぶりを示した画家。

日動画廊で物故作家として飾られている金山平三と出会ってから10年経つ。土日、時間があると2,3時間

眺める。生身の恋愛よりこちらのほうが真剣だ。梅原龍三郎、熊谷守一ではなく、私にとり金山平三と云う生き方に共感する。そしてそれが解る年代になった。

金山平三

 

 

「宇都宮さんはフェルメールが好きなんですか」と吉武弘樹さん。「どの作品が好きなんですか?」と食い入るように質問してきた。「手紙を書く女」「窓辺で手紙を読む女」 2008年日本で特別公開された「手紙を書く婦人と召使」それに「デルフトの眺望」

吉武弘樹さんは芸大時代、上野だけでなく、ワシントンDCにも行き観たとのこと。それだけに光の天才画家、フェルメールは彼の画業に重要な位置を占めていると感じた。

吉武弘樹さんの「未来の計画」 この一枚の絵画に彼の語らんとする未来が物語れているが、この未来の計画は観る人がそれぞれ想い抱く明るい未来である。そして、溢れる才能の画家としての未来の計画を込めている作品である。

 吉武弘樹

吉武弘樹さんは東京芸大・大学院卒 卒業制作が首席に与えられる平山郁夫賞・台東区賞を受賞された。今年春、日動画廊が行う51回の昭和会を受賞。洋画壇の芥川賞みたいなものだ。第1回は奥谷博以下入江観、山本貞さんなどその後活躍している洋画壇の重鎮を輩出している。

「禁断の園のアダムとイブが・・・」と吉武弘樹さんが「未来の計画」の題材の話を物静かにされた。そのアダムとイブがいる小山の下には龍の目が黒く描かれている」

川端康成は芥川賞の選考委員をしていた僕が高校生のときの名言を今も覚えている。「作家は処女作にむかって成熟する」

其のひそみに倣えば吉武弘樹さんの絵画はその物語性である。50号の作品。偶然、交詢社に用があり、その帰り、日動画廊に寄った。購入するのに1分もかからなかった。名作で創徳のオフィスのエントランスに飾ってある。

 

吉武弘樹さん

春陽会の入江観さんと六本木の東京国際会館で晩秋の夜、会食をした。先月、10日間ほどパリに野見山暁治さん(95歳、文化勲章受賞)と81歳の入江観さんの2人の留学の思い出の地、パリに行かれた話しを楽しく聞かせて頂いた。もう、これが最後のパリと野見山暁治さん、十数年先輩の野見山暁治さんとパリでの初対面の話し、美術館巡りでピカソとジャコメッティの展覧会でジャコメッティが一歩も引いていないなど熱く語る入江観。少年のようなきらきらした目に変わっていた。

閑静な庭園の向こうには赤い東京タワー。綺麗なガラス窓に東京タワーと二重写しの自分の姿。ふと、ここにいる自分は137億2千万年に起こったビックバンで無から生まれ、そして2兆年後にはあとかたもなく姿を消す存在のなかの塵。およそ4千億の銀河が存在して、自分のいる銀河はその中のひとつと考えると、過去も現在も未来にも私は何人も生まれては、消えてゆく。

ナプキンをテーブルに置き、後にした。これは壺中の出来事。

 

日光中禅寺湖