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2020.12.09
笠間日動美術館
3時間ほど梅原龍三郎の42点の絵画を観て、帰ろうと振り返ると、「裸婦虎」「竹窓裸婦図」そして「北京の窓」「北京風景　天安門」が煌々として僕の目に飛び込んできた。「裸婦虎」は単純化した中に虎のまだらの黒が「竹窓裸婦図」は裸婦に文様のようにすりこまれた竹の青が、「北京の窓」「北京風景　天安門」は梅原龍三郎が絶頂期の頃、41日間、北京飯店に泊まり、美食家の彼が堪能する美味い物を食べ、描き上げた。国立美術館にある「北京秋天」はもう学生時代から何度も観たが、ささっと描いた空のタッチなど、雑然として描かれているのだが、最高のタッチ。これらの作品も同時期になんまいか描かれたものだ。藤田嗣治にしろ梅原龍三郎にしろ約半分は財団の笠間日動画廊の所有、あとは個人蔵となっているが、展示されることを観ていると、多分に日動画廊が取り扱ったから所有者の存在が分かり、快く今回の笠間日動美術館の展覧会が開催された。
思はず、長谷川徳七さん長谷川智恵子さんはいい仕事をしているなと。どんよりした雨模様の週末、笠間の行きつけの蕎麦屋で年越しの蕎麦の予約をして110キロの道のりを後にした。
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