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2017.01.19
家族の肖像

エネルギー関連の業界紙の社長・名編集長のＴ氏から退任のお手紙が届く。昭和３６年駆け出しの記者からトップまで登りつめた。業界では知る人ぞ知る方。２００２年僕が手掛けた大手鉄道のガス子会社を日本瓦斯が買収した案件で取材にこられたのがお付き合いの始まり。この案件は未だに業界最大の案件で、両社がまるっきり接点の無い中での案件で当時話題をさらった。年に何回か定例的にお会いし情報交換をさせて頂いた。

面談のあいまにご家族の話になり、「結婚後、子供なく妻は2つほど先の駅にある下町の税理士事務所に働くようになり、それがもう40年近く・・・」申告の時期になると休みの日にも出かけている」「別に資格をとるのでもなくても事務所には内の嫁がいないとまわらいらしい」とＴ氏。

「お互いの時間ができるとのんびり鄙びた温泉宿に良く行きますよ、宇都宮さん」「後年、少し体調を崩した時もあったが、いまは元気で毎日を過ごせている」「若いときは無茶もし、迷惑をかけたかもしれないが、まぁ、まぁの人生だった」

Ｔ氏の人柄そのものの語りに昔、市井の人の生き方、職人的な生き方におもはず胸がなった。

ひかえめに生くる幸せ根深じる

桐田さん

 

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