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2017.01.20
シリコンバレー 夜と霧 V.E.フランクル

創業した翌年、シリコンバレー、ロンドン、香港に現法をつくった。遮二無二に働き、稼いだ金を海外現地法人にせっせと投入した。資本金の払い込みも完了し、スタンフォード大学、国道101沿いのパロ・アルトに事務所を開設した。開設まで尽力してくれた現法の秘書のミキさんと彼女の夫、マークさん夫婦に行きつけで一番良いイタリアンレストランを選んでいただき、食事に招待した。ミキさんは僕が以前いた証券会社の投資委託会社をさらりと辞め、得意の語学で中堅のきのこメーカーがオランで法人を作るのに手をあげ単身、オランダに。マークさんは僕とほぼ同世代、両親がオランダ、その後米国に渡り、シリコンバレーで育ち、大学は東部のノースウエスタン大学、その後早稲田の大学院に留学後、日本の伊藤忠商事本社に入社。ロシアビジネスに関わった後、退社し、父親がシリコンバレーで起こした、投資顧問会社を継ぐために帰国した。

夏のサンフランシスコは夜にはジャケットを持っていないと肌寒く上空を見ると雲はあっというまに流れてゆく。もちろん、夜景は奇麗だった。レストランで会食、地元のワインを飲みながら、2人の出逢ったオランダでの話し、美術館、フェルメールの話で盛り上がった。

「マークさん、フェルメールは僕も認める大好きな画家、オランダは素晴らしい。それなら一番マークさんが感銘を受けた本は何?」と僕。隣のミキさんが言おうとした時、彼は手でミキさんの口元を遮って、奇麗なブランの瞳を閉じた後、言った。V.Eフランクルの「夜と霧」

僕がボールペンを差し出すと手元にあった紙ナプキンにViktor Emil Franklと書いた。

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