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2022.06.16
珍品堂主人

ふつう世間の人々は、贋物・真物を見分ける人を「目利き」という。それに違いないのだが、私に言わせれば それは鑑定家で経験さえ積めば真贋の判定はさして難しいことではない。駆け出しの学者でも、骨董屋さんの小僧でもその位の眼は持ち合わせている。むつかしいのは真物のなかに真物を見出すことで、それを「目利き」と呼ぶと私は思っている。正札付きの真物より、贋物かもしれない美の方が、どれほど人を引き付けることか。井伏鱒二 珍品堂主人 増補新版 珍品堂主人 秦秀雄(白洲正子)のエッセイ

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