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2022.10.27
陰翳礼讃

早朝、出社しいつものようにエントランスの灯りを点ける前に石井柏亭の野尻湖。雲がこのように観えたのは初めて。戦前描かれた石井柏亭は少しライトを落とした状態で描いていたと思う。夏なのに秋が忍び込んだ野尻湖。秋をつげる雲はこのようにして観ると別段の感情になってきて、今日はハッとした。20年前に4年かかり銀座日動画廊で手にした作品。じわじわと夏の思い出。高校2年の時、親友Wと夏休みに自転車で一周24キロの野尻湖を自転車で回った思い出。汗がだくだく出て、でも涼しい高原の風が吹き、自転車を止めて眺めた場所が、石井柏亭が描いたこの野尻湖と同じ場所。担当者にこの絵画は野尻湖ですかと聞くと、宇都宮さんよくごご存じ。そうですと。一変で好きになり、早く決めないと売れてしまいますよと言う担当者をじらし購入した。思い出の作品。購入してから20年。エントランスのこの位置は定番に。毎日、観ているのだが、陰翳礼讃。今日は秋の陽が部屋一面に差し込んで明るいからこんな状況で感動。吉武弘樹さんの「未来の計画」もライトを点ける前はその点描画に静かに時が流れている。思はずいいなと思う。

石井柏亭野尻湖油彩

吉武弘樹未来の計画アクリル50号S昭和会賞受賞作品

 

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