宇都宮ニュースUtsunomiya_news

2020.12.15
鹿野山
「今日も来られているのですか?」「撮ってもいいですか?」「どうぞ」キャノンのカメラを撮り続けるマニアの青年。東京からバイクで鹿野山に。ここは東山魁夷が「残照」を40歳の時描いて、遅咲きの画家が巨匠に登りつめた最初の一歩。30代後半で戦争、特攻隊に駆り出され、明日召集され死ぬかもしれない状況。訓練の後熊本連山で観た光景と同じ。交友のあった川端康成はその光景を「末後の美」と呼んだ。スマホで東山魁夷「残照」を検索してみせると目の前の、霧から雨に変わろうとする鹿野山。バイクに戻り、望遠レンズに変え、また、しきりにシャッターを切る音。霧の音符のように僕の耳には心地よく後にした。
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鹿野山ガッシュ6号F
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